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品質統計入門
~プロセスバリデーションと製品年次照査への応用~

概要:効果的な医薬品の品質確保のために、製造工程の正しい評価と理解について統計を活用しましょう
キーワード:プロセスバリデーション、製品品質照査、統計、工程能力指数、トレンド評価、規格の妥当性

講師  :スタット・イメージング・ラボ 代表 福田晃久 氏
日程  :終了/次回開催未定
受講形式:オンライン(Zoomライブ受講) / 見逃し配信
     ※当社セミナールーム、での開催はありません

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※クリックして即申込にはなりませんので、ご安心ください。

■セミナー趣旨
 GMP/GQPを効果的に進めるには製造工程の理解が不可欠です。実際PIC/Sガイドラインでも、プロセスバリデーション(PV)の目的は工程の理解にあると明言しています。これはメカニズムの定性的な理解に止まらず、因果関係を定量的に理解することを意味しています。しかしPVはたった3ロット、運転免許で言えば仮免に過ぎません。工程の本当の姿(実力)は定常生産品で評価すべきです。これがAnnualProduct Reviewの大きな目的です。
ところが多くのレポートは単にデータを羅列したものか、せいぜい折れ線グラフ止まりです。観察されたデータが規格に入っていれば「問題なし」で終了。これではせっかく手間暇かけて収集したデータが勿体無いです。勿体無いだけでなく、場合によっては回収リスクを見逃すことにもなりかねません。本コースでは、実際にデータを用いて統計的方法の具体的な適用方法、考察のポイントなどを解説していきます。

■備考
各自PCにおいて講義中にExcelをご利用いただいても結構です。
→事前にExcelのアドインツールである「データ分析」をインストールください
→開催近くになりましたら演習用のExcelデータを配布いたします(受講者全員)
→講師のExcel処理が見られますのでご自身の演習は必須ではありません

 

■講演プログラム

1 基礎の基礎を徹底理解する
1.1 全体像を把握するには「ヒストグラム」が一番
1.2 「標準偏差」とは、ばらつきの数値化のこと
1.3 集団の中での相対的な場所は「規準化」で表現すべし
1.4 規準化を誰にでもわかる表現に変換する方法(正規分布表)
2 信頼区間を深掘りする
2.1 意外に深い「平均値」の本当の意味合い
2.2 平均値のばらつきが「標準誤差」と呼ばれる理由
2.3 推定に保険をかける(t分布表)
2.4 95%信頼区間は「真の値を95%の確率で含む範囲」と言うけれど
2.5 モンテカルロ・シミュレーションで検証する
3 潜在的な規格外れを考察する
3.1 工程能力指数とは
3.2 分析精度が悪いと規格外れのリスクが増える!
3.3 規格の妥当性は工程能力指数で評価
4 トレンド評価の基本
4.1 トレンドを視覚的に把握する最強ツール(管理図)
4.2 計量データはXbar-R管理図で(管理限界線の計算方法)
4.3 管理図を上手く使うポイントは群分けにあり
4.4 平均値の管理外れが多発した場合の対処(Xba-Rs-R管理図)
5 製品品質のばらつきの構造を理解する
5.1 ばらつきは階層構造
5.2 枝分かれ分散分析の考え方(管理図 vs 分散分析)
5.3 枝分かれ分散分析の結果の解釈
6 プロセスバリデーションへの応用
6.1 PIC/Sガイドラインが求めていること
6.2 プロセスバリデーションのデータは枝分かれ構造
6.3 プロセスバリデーション結果のまとめ方
7 トレンド評価各論
7.1 定量
7.2 製剤均一性試験
7.3 類縁物質(n=1の場合)
7.4 溶出試験
7.5 逸脱、製品情報(パレート図と層別)
8 計数データ(二値データ)のトレンド評価
8.1 不良個数の分布
8.2 二項分布の正規近似
8.3 不良率の管理図
8.4 不良個数の管理図
8.5 欠点数の管理図
9 Q&A
※質疑応答は講義中随時、受け付けます。分からない点が出てきた時点で、できるだけご質問ください。

 

【講師プロフィール】
スタット・イメージング・ラボ 代表 福田晃久 氏
■略歴
・1979年 上智大学理工学部 化学科卒(工業物理化学研究室)
・1979年 日本グラクソ株式会社(現GSK)入社、今市工場品質管理部配属
・1987年 日本科学技術連盟 品質管理ベーシックコースを主席で修了
・1988年 日本規格協会 実験計画法セミナー(品質工学)を次席で修了
・1991年 日本グラクソ株式会社(現GSK)開発本部
             メディカルデータサイエンス部 課長
・2001年 グラクソスミスクライン株式会社 製剤研究センター 課長
・2003年 ノボ ノルディスクファーマ株式会社
             郡山工場 品質管理部/品質保証部 部長
・2013年 共和薬品株式会社 信頼性保証本部
             本社品質保証部/三田品質保証部/品質保証推進部 部長
・2019年 スタット・イメージング・ラボ 代表

■専門
・物理化学
・統計的品質管理
・医薬品の品質管理、品質保証(特にGMP分野)

■本テーマ関連学協会における活動
・品質強化のためのGQP・GMPセミナー(2008年 日科技連)

 

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登録日:2023/08/29

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