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GMP工場の設備設計および維持管理のポイント

概要   :トラブルを未然に防止するために知っておきたいURS作成時の要点、作業者にもできる五感活用による日常点検など、施設設計と維持管理のポイントを具体例を挙げて解説する。
キーワード:ユーザー要求仕様書(URS)、品質リスクマネジメント、保守点検(保全)、GDP

講師  :医薬品GMP教育支援センター 代表
     ハイサム技研 顧問
     NPO-QAセンター 作業標準委員会委員
     高木肇 氏

日時  :2024年06月12日(水) 10:30-16:30
開催形式:オンライン(Zoomライブ受講)
     ※当社セミナールーム、見逃し配信、での開催はありません

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■講座のポイント 
医薬品企業がGMP工場を構築する機会はそれほどあるわけではない。
このため、ユーザーエンジニアリングの知識・経験を蓄積・継承できず、結果的に適切なURSを作成できずエンジ会社等に丸投げしてしまう。
また、構造設備は微妙に経時劣化していくものである。ロット内・間の品質均質性を継続保証するには機能変化する構造設備の日常点検と定期整備・校正は必須である。
とはいえ社内に保全部門を置くことは経済的観点等から回避される傾向にある。結果的に事後保全体質となり、故障時等に保全業者に全面委託する結果、業者のスケジュール等の影響を受け、生産性を落としてしまう。
このようなユーザーエンジニアリング体制の不備、保守点検体制の不備は、トラブル頻度が軽減しない等の問題を抱える原因にもなる。
本稿では、トラブルを未然に防止するために知っておきたいURS作成時の要点、作業者にもできる五感活用による日常点検など、施設設計と維持管理のポイントを具体例を挙げて解説する。

■受講後、習得できること 
・ ユーザーエンジニアリング業務
・ 交叉汚染対策、異物対策、ヒューマンエラー対策
・ 防虫対策
・ どのような保守点検体制が望ましいのか
・ 作業者に行わせる日常点検の例

■本テーマ関連法規・ガイドラインなど
・ ICH-Q9品質リスクマネジメントガイドライン
・ PIC/S GMP (Annex1改正案、Annex15)ガイドライン
・ 共有設備内の交叉汚染に関するPIC/S備忘録(PI043-1)

■講演プログラム 
1 品質リスクマネジメント(QRM)のおさらい
 1.1 リスクマネジメントの歴史
 1.2 施設構築時に実施する潜在危険及び作動性の調査 (HAZOP)
 1.3 QRMはゼロか100かの二者択一ではない
 1.4 製造物責任法(PL法)にも目配せがいる
2 施設設計業務の流れ
 2.1 プロジェクト業務のフロー
 2.2 「企画段階」での主要業務
 2.3 「基本計画」段階での業務概要
 2.4 「基本設計」段階の主要業務
 2.5 ユーザー要求仕様書(URS)作成時の留意点
 2.6 URSの目次例
 2.7 URSの内容不備例
3 配置計画と適正面積の確保
 3.1 防虫を配慮した倉庫の配置検討
 3.2 包装室・機械室の配置検討
 3.3 GDPに配慮した倉庫計画
 3.4 適切な包装室の配置と面積確保
 3.5 適切な洗浄室面積の確保
 3.6 抜けやすい部屋に注意(服装準備点検室等)
 3.7 目視検査場所の留意点
4 交叉汚染対策
 4.1 汚染管理戦略の構築が求められる
 4.2 汚染管理戦略の3本柱
 4.3 交叉汚染対策に対する行政のアドバイス(PIC/S-GMP 第五章 製造)
 4.4 スモークスタディで確認
 4.5 設備/内装の交叉汚染対策
5 異物対策
 5.1 原料中の異物除去装置
 5.2 包装室は特に異物対策に留意
 5.3 ヒトがいれば発塵する
 5.4 更衣室の望ましいレイアウト
 5.5 エアシャワーは異物源
 5.6 防虫対策の基本
 5.7 飛翔虫対策
 5.8 徘徊虫対策
 5.9 食菌(室内繁殖)虫対策
 5.10 防鼠対策
6 ヒューマンエラー防止策
 6.1 生産性の上がる作業環境
 6.2 闇は性癖に影響
 6.3 色は性癖に影響する
 6.4 イライラを減らす
 6.5 監視性・情報伝達性の不備はエラーを誘引する
7 作業者保護策
 7.1 作業者の立ち位置と気流方向を確認
 7.2 OEL(Occupational Exposure Limit:許容暴露限界)とは
 7.3 作業者の健康被害は微粒子の大きさが問題
 7.4 SMEPACの手法
8 用水システムの留意点
 8.1 設計・施工時の留意点
9 設備機能維持の必要性
 9.1 事故原因の多くは設備の劣化
 9.2 設備劣化要因は多様
 9.3 強制劣化(突発故障)はDQ~OQ不備由来
 9.4 IQ/OQの結果が「初期値」を示す
 9.5 ステンレスも錆びる(ルージュ)
10 保全体制をどうするか
 10.1 保全組織の各種形態
 10.2 維持活動(事後保全、予防保全、予知保全)
 10.3 改善活動(改良保全、保全予防)
 10.4 全社的生産保全
11 日常点検は作業者の仕事
 11.1 3つの保全体制を組み合わせる(日常、定期、事後)
 11.2 日常点検のほとんどは五感を活用
12 身近な日常点検から
 12.1 日常点検のメインは始業前点検
 12.2 清掃・後始末も日常点検の一つ
13 校正作業


【講師プロフィール】
医薬品GMP教育支援センター 代表
ハイサム技研 顧問
NPO-QAセンター 作業標準委員会委員
高木肇氏

■経歴
元塩野義製薬株式会社製造本部次長
経口剤の連続生産技術開発や凍結乾燥注射剤の工業化検討、無菌製剤棟の構築プロジェクト遂行、アンプル注射剤・点眼剤製剤包装一貫工場の工場長、中国を始め国内外関連企業への技術支援業務に従事。
退職後は国内および台湾の後発医薬品・医薬部外品・健康食品企業の技術支援、ならびにGMP関連書籍の執筆、講演活動を実施。
出版物として「凍結乾燥のバリデーション」(共著)、「GMP・バリデーション事例全集」(共著)、「現場で直ぐ役に立つ製品標準書作成マニュアル」(共著)、「現場で直ぐ役に立つ 実務者のためのバリデーション手法」(共著)など多数。

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