お客様の声
Case Studies

株式会社BIKEN 様

ワクチンを含む生物学的製剤の製造及び供給を事業とされている株式会社BIKEN様。
2017年9月、BIKEN財団と田辺三菱製薬株式会社の合弁会社として操業を開始され、新しい生産拠点である瀬戸事業所での製造準備を推進し、生産基盤の強化を図られています。
この度、CM Plus(シーエムプラス)の教育訓練支援サービスを導入いただき、導入の背景から導入しての実際のお話、また今後の展望までを伺いました。

株式会社BIKEN
操業開始:2017年9月1日
所在地 :香川県観音寺市
従業員数:669名(2022年4月1日現在)
事業内容:ワクチンを含む生物学的製剤の製造及び供給

瀬戸センター外観

  • 品質保証部 品質保証二課 課長
    合田 洋行 様
    趣味:食べ歩き

  • 品質保証部 品質保証二課
    田中 淳 様
    趣味:釣り

  • 生産企画部 経営管理課
    高橋 享平 様
    趣味:限界集落巡り

教育訓練支援サービスの導入の背景

GMP基礎力、をどう養うか。

CM Plus:弊社の教育支援サービス導入の背景についてお聞かせください。

BIKEN 合田様:入社後、各職場に配属されるとOJTに重点がおかれます。
現場業務の理解は非常に高いのですが、ワクチン製造に特化しない一般的なGMPの知識を身につけること、つまり基礎教育を強化したい、職員に医薬品製造や品質管理に関わる一般的な基礎知識を継続的に高めたい、というのが
1つ目の背景です。

2つ目も関連するのですが、会社の中だけで使われる用語、いわゆるBIKEN用語に関しての課題があったことです。BIKEN用語と公的な規制やガイドラインに示されている用語を紐づけるために、一般的な用語で述べている教育資料を探していたところでした。

3つ目は、基礎の教育を実施する際、教育資料の作成に時間がかかっていた点です。当初は自前で教育資料を作成し、かなりの時間を要していたので、外部のサービスを利用することで資料作成の負荷を下げたいと考えました。

このような点に対し、CM PlusさんはGMPコンサルティングを手掛けていらっしゃるので、一般的なGMPの知識や用語、ガイドライン改定をフォローする教育資料を提供している点を考慮しサービスを導入しました。

BIKEN 田中様:今回のeラーニング導入前に行っていた教育研修では、品質保証部で教材を作成し、各部署のトレーナーがその教材をアレンジして教育を実施する方法を導入していました。そのため、教材作成やトレーナーの負担もあって、研修のペースを上げられなかったのが実情です。このままだと、GMP全体を網羅するのにかなりの時間がかかってしまう状況であり、スピードアップを図るため、CM Plusのeラーニングを導入いたしました。




シーエムプラスのサービスを選んだ理由

教育訓練支援サービス導入のメリットとデメリットを率直に

BIKEN 高橋様:やはり導入の時には少し迷いましたね。一長一短あって、研修サイクルを回すスピードは早くなるけれども、自前で作るとノウハウが残ったり、自社向けにアレンジしやすいっていう長所があります。その反面、事務局の負担は大きい。
eラーニングを導入することで、研修サイクルを回すスピードはアップしますし、事務局の負担も軽くなるので、その分何かプラスアルファのことができることをメリットと考え、仕組みを切り替えました。

CM Plus:トレードオフの問題がある中、トータルで判断すると、外部の教育訓練支援サービスの導入メリットが勝ったという判断ですね。

BIKEN 高橋様:そこを決定づけたのは、御社が柔軟に対応してくださったおかげです。

CM Plus:評価いただきありがとうございます。今回実施しました『GMP一斉テスト』は弊社としても勉強になりました。また、今はまだ提供できていないサービスもお客様の要望をいただき、様々にサービスを改善・向上させていただきたいという姿勢でおります。

BIKEN 高橋様:決め手のもう1つは、過去に利用経験があったことです。責任者クラスのGMP教育にCM Plusさんのeラーニングを利用したことがあったので、安心感がありました。

CM Plus:その節は定期教育訓練の教材としてご利用いただき、また今回は継続的な教育訓練の支援ツールとして採用いただき、ありがとうございます。

CM Plusのeラーニング教材はどう作られているのか

BIKEN 合田様:今まで自前で教材を作成していたところに、CM Plusさんの汎用的な教材を導入したことで、業界一般のレベルを確認することができるようになったとも思っています。
ところで、CM Plusさんの教材は、どのように作成されているのでしょうか?

CM Plus:まず、製薬企業で工場長を経験していた方々の意見をヒアリングし、『製薬企業の工場が一体感を持った現場力(問題解決力)を高めるために、こういう教材が欲しかった』と言う意見を基に、それを実現しようというコンセプトで制作しております。もちろん、工場だけでもありませんし、製造部門だけではなく品質部門をはじめ、製薬企業ではない方、例えばサプライヤーの皆様も含め、医薬品製造に携わる皆様にご活用をいただいております。
教材のプログラムはコンサルタント陣のミーティングで作成、個別のテーマはそれぞれ担当コンサルタントがおりますが、別のコンサルタントによるレビューを行い、先ほどの話題でも挙がりました、出身企業特有の用語ではなく、より一般的な用語で解説することを意識しております。

BIKEN 合田様:弊社としては、医薬品製造に携わる者として全従業員に知っておいてほしいことを浸透させるための教材として活用しておりますので、その教材がどう作られているのかよく分かり、安心いたしました。

シーエムプラスの教育訓練支援を導入しての効果

CM Plus:弊社サービスを導入して良かった点、効果があった・改善された、という点について、お伺いできればと思います。

BIKEN 合田様:まず、全従業員に対し、共通のレベルで教育を実施できるようになったことが大きいです。

BIKEN 高橋様:その他には、CM Plusさんに協力いただき、全社一斉テストを実施することが出来ました。今後も定期的に実施し、経年でGMP理解度の確認をしていきたいと考えています。
また、研修事務局の負担が減りました。先ほどの課題のところで話が出ましたが、負担が減ったことで研修サイクルが早く周り、GMPの体系的な学習を計画しやすくなりました。

CM Plusの教育訓練支援を導入しての実際

話は盛り上がり、BIKEN様の生物学的製剤ならではの特性に関してご苦労を交えて対談いただきました。
良かった点だけでなく、課題も含めて実際のところを伺いました。

eラーニングとディスカッション、ケーススタディ

BIKEN 合田様:導入後に、“一般知識が身についた反面、社内での業務と結びつけにくいときがある”という意見もありました。当初からの課題でもありますが、ワクチンメーカーであるため、社内で使われる用語と、製薬業界共通の規制やガイドラインに示されている用語について、同じ用語であっても同じ意味として捉えにくい職員もいたようです。

BIKEN 高橋様:GMPは生物製剤だろうが固形製剤だろうが同じなのですが、自社の作業と結びつけるのに少し時間がかかる印象ですね。

CM Plus:確かに弊社のeラーニング教材は一般化した内容であり、各社で異なる現場知識までのフォローは難しくなります。そこで、お勧めしているのは、受講したメンバー間でのグループワーク、例えば「eラーニングで学んだテーマを自社運用に当てはめるとどうなるか」というテーマでのディスカッションを実施いただくことです。eラーニングでインプットした知識をアウトプットする機会を設けることにもなり学習効果の向上が見込めます。

BIKEN 合田様:私の経験ですと、現場業務ではやはり生物学的製剤に即した応用が求められます。それがCM Plusさんの教育システムを使った時の距離感や違和感を感じる要因なのかも知れません。今のeラーニング教材で基礎は補うことができたので、更にケーススタディなどで理解を深めるような教育などがあったら嬉しいです。

CM Pluss:弊社はGMPコンサルタントが在籍していることが強みですので、オンラインのeラーニングだけではなく、オフラインでのコンサルティングを組み合わせた教育訓練支援が可能です。例えば、品質リスクマネジメントの演習や、工場マネジメントについてのケーススタディのフォローアップ研修を実施しております。また、ケーススタディをeラーニング化できないか検討しているところです。

現場業務と学習機会の確保の難しさ

BIKEN 高橋様:現在、“学習する習慣”をつけるため、月に2度、研修を実施することを推進しています。年間でプログラムを組んでいますが、現場もなかなか時間が取れない中で、しっかり取り組んでもらっています。ただ、従来の自前の教育では、座学の後に、テーマを自分たちの職場に落とし込んで議論する時間がありました。現在は議論の時間が十分に取れておらず、それを補填するための小テストを用意して配布しています。

BIKEN 田中様:小テストは、きちんと重要なところを聞きとれているか確認の意味も込めて作っており、受講者が受け身にならないよう工夫しています。

CM Plus:実際の製造業務がある中で、教育の時間を捻出しようという、素晴らしい取り組みですね。
ところで、そのような多忙の中、集合教育の時には生産ラインとの調整はどう行っているのでしょうか?

BIKEN 合田様:基本的には生産ラインが動いていない時間帯で時間をつくっていますが、生産計画がタイトな場合は難航します。

CM Plus:現場との調整の難しさが伺えます。

BIKEN 高橋様:やはり教育は、会社全体で取り組まなければならないと思います。今回、生産計画の中にあらかじめ研修時間を組み込む部長もいました。教育もワクチンを作るのと同じくらい大事だという意識です。

経営陣のGMP教育訓練

BIKEN 合田様:他社さんと意見交換して、同じ悩みを持っていたのですが、薬機法の中で経営陣の関与が謳われていますよね。

CM Plus:近年、特に重要とされている点です。

BIKEN 合田様:経営陣向けのテキストやeラーニングがあったら嬉しいです。
会社経営組織とGMP組織は観点がまったく同じというわけではありません。会社経営でもGMPでも、品質を第一に考えることは変わりませんが、そのうえで会社経営では安定性・生産性も考慮しなければいけません。そういった事情で私達QAから上層部を教育する際に教育内容や教育方法に悩むこともあり、経営陣向けの教育サービスがあれば有難いです。

CM Plus:経営陣向けの教育サービスは弊社でも提供しており、近年ニーズが多いところです。弊社のGMPコンサルタントには製薬企業での経営経験も有しているものもおりますので、会社経営とGMPの両方の視点からの経営陣向け研修も実施しております。
なお、お忙しい役員の皆様ですので、30分~1時間の訪問もしくはWebセミナー形式での研修が多いですね。見逃し配信をセットにすることもあります。内容は、GMP・PQSについて、それから品質問題の事例を取り上げるコンプライアンス研修です。

BIKEN 高橋様:コンプライアンス対応で、特に薬事法や薬機法が変わる契機になった薬害問題があると思います。その事例が学べるのは良いですね。

BIKEN 合田様:近年、問題が起こった時点のことは大きく取り上げられますが、その後のことは、あまり大々的には報道されません。製造販売業取り消しにまで発展するリスクがあることや一連の経緯について学べるとよりコンプライアンスの意識付けになると思います。

理解度の評価をどう行うか 教育効果の見える化の難しさ

BIKEN 合田様:理解度の評価、客観的な指標をどこに置くか、研修を受けた人がどの程度の理解度でいるのか、目標をどこに置くのかという議論がありました。

CM Plus:教育効果を見える形にして適正に評価するのは難しく、やはり各社さん抱えている課題です。BIKEN様にはご要望をいただき、GMPテストを実施しました。次回また来年テストを実施したい、とお伺いしておりますので、そのテスト結果のグラフにて、各部署毎に得意/不得意分野や、点数の変化を追って行きたいと考えています。

BIKEN 合田様:引き続きご支援をいただきたく、よろしくお願いいたします。

CM Plus:こちらこそ、引き続きよろしくお願いいたします。
本日は長時間、ご意見を伺う機会をいただきありがとうございました。

株式会社BIKEN  URL:https://www.biken.or.jp/about_biken/overview/biken_co
BIKENグループ  URL:https://www.biken.or.jp/

注:インタビュー記事内に掲載の情報はインタビュー当時のものとなります。

シーエムプラス 教育支援サービスのご紹介・実績

弊社の運営する情報発信サイト「GMP Platform」の記事もぜひご参考ください。

教育支援サービス

eラーニング「QCD⁺」を詳しくご紹介します。


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